
01 / 3 行で分かるグラフェン
正体は、炭素の一枚のシート。
難しい素材に聞こえますが、材料は身の回りにある炭素だけ。「何でできているか」「どれくらい薄いか」「鉛筆の芯とどう違うか」の 3 点を押さえれば、グラフェンの正体はつかめます。
Basics · 01
炭素だけでできている
グラフェンの材料は炭素(C)だけ。木や紙、私たちの体にも含まれる、ありふれた元素です。同じ炭素でも、原子の並び方が違うと別の物質になります。ダイヤモンドも、鉛筆の芯も、グラフェンも、すべて炭素です。
Basics · 02
厚さは原子1個分
炭素原子が六角形の網目状につながり、一枚のシートになったものがグラフェン。厚さは炭素原子1個分、およそ 0.3 ナノメートル(1ミリの 300 万分の 1)。「これ以上薄くできない」素材と言えます。
Basics · 03
鉛筆の芯と同じ仲間
鉛筆の芯の材料はグラファイト(黒鉛)。これはグラフェンのシートが何百万枚も積み重なったものです。鉛筆で字が書けるのは、シートが薄くはがれて紙に残るから。そこから一枚だけを取り出したものがグラフェンです。
02 / 何がすごいのか
薄いのに強く、電気と熱をよく通す。
一枚のシートになると、積み重なっていたときには見えなかった性質が現れます。ふつうは両立しない性質を、一つの素材が同時に持つことが「夢の新素材」と呼ばれる理由です。
- 強さ
- 鋼鉄の約 100 倍
- 同じ厚さで比べると、鋼鉄より圧倒的に強い。しかも曲げに強く、しなやかです。糸や樹脂にごく少量混ぜるだけで、素材の強度を底上げできます。
- 電気
- 銅より速く流れる
- 電子がシートの上を邪魔されずに走るため、電気をよく通します。静電気を逃がしやすく、電子部品や導電性の繊維に応用されています。
- 熱
- 熱伝導率は銅の数倍
- 熱を伝える速さが際立って高い素材です。体の熱を受け取って素早く広げ、ムラなく返す。リカバリーウェアや寝具で使われる理由の一つです。
- 遠赤外線
- 体温を受け取り、返す
- グラフェンは遠赤外線を効率よく放射します。衣類に練り込むと、自分の体温を遠赤外線として返し、体を内側から温める働きが期待できます。電気もバッテリーも要りません。
- 薄さ・透明
- 光の 97.7% を通す
- 一枚のグラフェンは、ほぼ透明。ごく少量で機能するため、生地の色や風合い、化粧品の透明感を損ないにくいのが特長です。
※ 数値は単層グラフェンの理論値・研究報告値の目安です。製品中の性質は配合量・形態によって異なります。
03 / どうやって作るのか
はがす、溶かす、切り出す。
材料は昔から身近にあったのに、一枚に分けるのが難しかった。それがグラフェンの歴史の要点です。作り方は大きく 3 つあり、品質と量産性のバランスが違います。
Method · A
はがす(機械的剥離)
グラファイトからシートをはがし取る方法。2004 年にノーベル賞の研究で使われたのは、セロハンテープではがす方法でした。純度は高いのですが、量を作るのには向きません。
Method · B
溶かす(化学法・酸化グラフェン)
強い酸や酸化剤でグラファイトをばらばらにする方法。大量に作れますが、薬品の残留と、結晶のキズ(欠陥)が課題になります。市場のグラフェンの多くはこの方法です。
Method · C
切り出す(純物理法・GranovaQ)
薬品を一切使わず、物理的な力だけでグラファイトからグラフェンを切り出し、さらにナノサイズまで小さくする方法。残留物がなく、結晶が健全なまま。GranovaQ の GQD はこの方法で作られています。
04 / グラフェンと GQD
シートを、ナノの粒に。
グラフェンは「シート」です。ただ、シートのままだと大きさが数マイクロメートルから数ミリあり、繊維や化粧品に均一に混ぜるのが難しく、凝集しやすいという課題があります。
そこでシートを数十ナノメートルの小さな粒に切り出したものがグラフェン量子ドット(GQD)です。小さくなることで、グラフェンの性質はそのままに、混ぜやすさと透明性が加わり、さらに「量子サイズ効果」という新しい働きが現れます。
GranovaQ が素材として使うのは、このGQD。粒径 10 / 20 / 50 nm の 3 グレードを、用途に合わせて使い分けています。
05 / 身の回りの使われ方
もう、身近にある。
研究室の素材だったグラフェンは、いま、着るもの・眠るもの・肌につけるものに入り始めています。
06 / 安全性について
炭素だけ。重金属は、含まない。
グラフェンの材料は炭素だけです。銀や銅などの金属系抗菌剤と違い、重金属の溶出という心配がありません。
GranovaQ の GQD は、強い酸や酸化剤を使わない純物理法で作られるため、薬品の残留がありません。繊維に「練り込んで」固定するので、表面に塗るタイプと違い、洗濯や着用で剥がれ落ちにくい構造です。
抗菌・抗ウイルス・UV 遮蔽・耐久性の各試験は第三者機関で実施し、試験規格・機関名・試験日を併記して公開しています。
07 / よくある質問
グラフェンについて、よくある質問。
- Q. グラフェンは、ひとことで言うと何ですか?
- A. 炭素原子が六角形に並んだ、厚さ1原子のシートです。鉛筆の芯(グラファイト)を一枚だけはがしたものと考えると分かりやすいです。
- Q. グラフェンとグラファイト(黒鉛)は何が違いますか?
- A. グラファイトはグラフェンのシートが何百万枚も積み重なったもの。一枚に分けたものがグラフェンです。材料は同じ炭素ですが、一枚になると強さ・電気・熱の性質が桁違いに変わります。
- Q. グラフェンとグラフェン量子ドット(GQD)は何が違いますか?
- A. GQD は、グラフェンのシートを数十ナノメートルの粒に切り出したものです。小さくなることで、シート状のグラフェンにはない「量子サイズ効果」が現れ、繊維や化粧品に均一に混ぜやすくなります。GranovaQ が使うのはこの GQD です。
- Q. グラフェンは体に安全ですか?
- A. グラフェンは炭素だけでできており、重金属を含みません。GranovaQ の素材は薬品を使わない純物理法で作られ、繊維に練り込んで固定するため、洗濯や着用で剥がれ落ちにくい構造です。試験結果は Evidence ページで公開しています。
- Q. なぜ「夢の新素材」と呼ばれるのですか?
- A. 強さ・電気・熱・薄さ・透明性という、ふつうは両立しない性質を一つの素材が同時に持つからです。2010 年のノーベル物理学賞をきっかけに世界中で研究が進み、いまは衣類や化粧品など身近な製品に使われ始めています。
- Q. リカバリーウェアに使われるのはなぜですか?
- A. グラフェンは熱をよく伝え、遠赤外線を効率よく放射します。体温を受け取って遠赤外線として返すため、電気やバッテリーなしで体を内側から温め、血行を促す働きが期待できるからです。
- Q. グラフェンは黒いのに、生地の色は変わりませんか?
- A. 使う量がごく少ないため、多くの場合は生地の色や風合いをほとんど変えません。特にナノサイズの GQD は透明性が高く、淡い色の生地や化粧品にも配合できます。
