GranovaQ
04 · Graphene2026

鉛筆の芯から、

厚さ1原子へ。

What is Graphene?

グラフェン(graphene)は、炭素原子が六角形の網目状につながった、厚さ1原子のシート。「夢の新素材」と呼ばれますが、正体は鉛筆の芯と同じ炭素です。このページでは、専門知識がなくても分かる言葉で、グラフェンの正体・性質・作り方・使われ方・安全性を順に説明します。

炭素原子が六角形に並んだグラフェンの構造イメージ
Graphene — 炭素原子が六角形に並んだ、一枚のシート。

01 / 3 行で分かるグラフェン

正体は、炭素の一枚のシート。

難しい素材に聞こえますが、材料は身の回りにある炭素だけ。「何でできているか」「どれくらい薄いか」「鉛筆の芯とどう違うか」の 3 点を押さえれば、グラフェンの正体はつかめます。

Basics · 01

炭素だけでできている

グラフェンの材料は炭素(C)だけ。木や紙、私たちの体にも含まれる、ありふれた元素です。同じ炭素でも、原子の並び方が違うと別の物質になります。ダイヤモンドも、鉛筆の芯も、グラフェンも、すべて炭素です。

Basics · 02

厚さは原子1個分

炭素原子が六角形の網目状につながり、一枚のシートになったものがグラフェン。厚さは炭素原子1個分、およそ 0.3 ナノメートル(1ミリの 300 万分の 1)。「これ以上薄くできない」素材と言えます。

Basics · 03

鉛筆の芯と同じ仲間

鉛筆の芯の材料はグラファイト(黒鉛)。これはグラフェンのシートが何百万枚も積み重なったものです。鉛筆で字が書けるのは、シートが薄くはがれて紙に残るから。そこから一枚だけを取り出したものがグラフェンです。

02 / 何がすごいのか

薄いのに強く、電気と熱をよく通す。

一枚のシートになると、積み重なっていたときには見えなかった性質が現れます。ふつうは両立しない性質を、一つの素材が同時に持つことが「夢の新素材」と呼ばれる理由です。

強さ
鋼鉄の約 100 倍
同じ厚さで比べると、鋼鉄より圧倒的に強い。しかも曲げに強く、しなやかです。糸や樹脂にごく少量混ぜるだけで、素材の強度を底上げできます。
電気
銅より速く流れる
電子がシートの上を邪魔されずに走るため、電気をよく通します。静電気を逃がしやすく、電子部品や導電性の繊維に応用されています。
熱伝導率は銅の数倍
熱を伝える速さが際立って高い素材です。体の熱を受け取って素早く広げ、ムラなく返す。リカバリーウェアや寝具で使われる理由の一つです。
遠赤外線
体温を受け取り、返す
グラフェンは遠赤外線を効率よく放射します。衣類に練り込むと、自分の体温を遠赤外線として返し、体を内側から温める働きが期待できます。電気もバッテリーも要りません。
薄さ・透明
光の 97.7% を通す
一枚のグラフェンは、ほぼ透明。ごく少量で機能するため、生地の色や風合い、化粧品の透明感を損ないにくいのが特長です。

※ 数値は単層グラフェンの理論値・研究報告値の目安です。製品中の性質は配合量・形態によって異なります。

03 / どうやって作るのか

はがす、溶かす、切り出す。

材料は昔から身近にあったのに、一枚に分けるのが難しかった。それがグラフェンの歴史の要点です。作り方は大きく 3 つあり、品質と量産性のバランスが違います。

Method · A

はがす(機械的剥離)

グラファイトからシートをはがし取る方法。2004 年にノーベル賞の研究で使われたのは、セロハンテープではがす方法でした。純度は高いのですが、量を作るのには向きません。

Method · B

溶かす(化学法・酸化グラフェン)

強い酸や酸化剤でグラファイトをばらばらにする方法。大量に作れますが、薬品の残留と、結晶のキズ(欠陥)が課題になります。市場のグラフェンの多くはこの方法です。

Method · C

切り出す(純物理法・GranovaQ)

薬品を一切使わず、物理的な力だけでグラファイトからグラフェンを切り出し、さらにナノサイズまで小さくする方法。残留物がなく、結晶が健全なまま。GranovaQ の GQD はこの方法で作られています。

04 / グラフェンと GQD

シートを、ナノの粒に。

グラフェンは「シート」です。ただ、シートのままだと大きさが数マイクロメートルから数ミリあり、繊維や化粧品に均一に混ぜるのが難しく、凝集しやすいという課題があります。

そこでシートを数十ナノメートルの小さな粒に切り出したものがグラフェン量子ドット(GQD)です。小さくなることで、グラフェンの性質はそのままに、混ぜやすさと透明性が加わり、さらに「量子サイズ効果」という新しい働きが現れます。

GranovaQ が素材として使うのは、このGQD。粒径 10 / 20 / 50 nm の 3 グレードを、用途に合わせて使い分けています。

05 / 身の回りの使われ方

もう、身近にある。

研究室の素材だったグラフェンは、いま、着るもの・眠るもの・肌につけるものに入り始めています。

衣類・リカバリーウェア

生地にグラフェンを練り込み、体温を遠赤外線として返す。血行を促し、疲労回復を助ける「一般医療機器」として届出されたリカバリーウェアがあります。

詳しく →

寝具・インナー

抗菌・防臭、静電気の抑制、保温。洗濯を繰り返しても機能が落ちにくい練り込み型が主流です。

詳しく →

化粧品・ヘアケア

ナノサイズのグラフェン(GQD)は透明性が高く、化粧品の処方に配合できます。

詳しく →

電子・エネルギー

タッチパネル、バッテリーの電極、放熱材。グラフェンの「電気と熱をよく通す」性質が活きる分野です。

詳しく →

06 / 安全性について

炭素だけ。重金属は、含まない。

グラフェンの材料は炭素だけです。銀や銅などの金属系抗菌剤と違い、重金属の溶出という心配がありません。

GranovaQ の GQD は、強い酸や酸化剤を使わない純物理法で作られるため、薬品の残留がありません。繊維に「練り込んで」固定するので、表面に塗るタイプと違い、洗濯や着用で剥がれ落ちにくい構造です。

抗菌・抗ウイルス・UV 遮蔽・耐久性の各試験は第三者機関で実施し、試験規格・機関名・試験日を併記して公開しています。

07 / よくある質問

グラフェンについて、よくある質問。

Q. グラフェンは、ひとことで言うと何ですか?
A. 炭素原子が六角形に並んだ、厚さ1原子のシートです。鉛筆の芯(グラファイト)を一枚だけはがしたものと考えると分かりやすいです。
Q. グラフェンとグラファイト(黒鉛)は何が違いますか?
A. グラファイトはグラフェンのシートが何百万枚も積み重なったもの。一枚に分けたものがグラフェンです。材料は同じ炭素ですが、一枚になると強さ・電気・熱の性質が桁違いに変わります。
Q. グラフェンとグラフェン量子ドット(GQD)は何が違いますか?
A. GQD は、グラフェンのシートを数十ナノメートルの粒に切り出したものです。小さくなることで、シート状のグラフェンにはない「量子サイズ効果」が現れ、繊維や化粧品に均一に混ぜやすくなります。GranovaQ が使うのはこの GQD です。
Q. グラフェンは体に安全ですか?
A. グラフェンは炭素だけでできており、重金属を含みません。GranovaQ の素材は薬品を使わない純物理法で作られ、繊維に練り込んで固定するため、洗濯や着用で剥がれ落ちにくい構造です。試験結果は Evidence ページで公開しています。
Q. なぜ「夢の新素材」と呼ばれるのですか?
A. 強さ・電気・熱・薄さ・透明性という、ふつうは両立しない性質を一つの素材が同時に持つからです。2010 年のノーベル物理学賞をきっかけに世界中で研究が進み、いまは衣類や化粧品など身近な製品に使われ始めています。
Q. リカバリーウェアに使われるのはなぜですか?
A. グラフェンは熱をよく伝え、遠赤外線を効率よく放射します。体温を受け取って遠赤外線として返すため、電気やバッテリーなしで体を内側から温め、血行を促す働きが期待できるからです。
Q. グラフェンは黒いのに、生地の色は変わりませんか?
A. 使う量がごく少ないため、多くの場合は生地の色や風合いをほとんど変えません。特にナノサイズの GQD は透明性が高く、淡い色の生地や化粧品にも配合できます。

— Next

ナノの世界に、量子を入れる。

グラフェンの正体が分かったら、次は GranovaQ の中心素材、グラフェン量子ドット(GQD)。なぜナノサイズにすると機能が強くなるのかを解説します。